dimコードについて詳しく知りたい!
実際どうやって活用すればいいの?
dimとdim7の表記があるけど、どちらもdim7として使われることが多いよ。
1番妖しい響きで難易度MAX!使いこなせたらかっこいい!
◆ dimコードの解説
◆ ルートがCの時【dim】の使い方・響き方をピアノで
dimコードは数あるコードの中で、ダントツに妖しい響きをしています。
表記がdimのみにもかかわらず、音を3つも動かすからです。
本記事ではそんな妖しい魅力に溢れたdimコードを使いこなせるよう、徹底解説いたします。
使い所によっては、-5やaugを越える最強の必殺技となります。
コード【Cdim】の弾き方・響き方をピアノで
dimには7を含むことが暗黙の了解になっているケースがほとんどのため、
本記事では【dim】に統一して表記します。
いわゆるホラーで何かあった時の音ですね。もしくは火サスで事件があった時の音。
ちなみにdimのみだとⅠm-5、dim7はⅠm6-5と構成音は同じです。
冒頭の通りdimをdim7として使われているケースがほとんどなのですが、
万が一両方登場する機会があれば、このように覚えておくと区別がつきます。
それでは、-5コードについて詳しく解説していきます。
dimコードの解説
構成
メジャー7thコード(1度、3度、5度、短7度)のルート(1度)以外全てを半音下げたもので、Cの場合、ド、ミ、ソ、シ♭→ド、ミ♭、ソ♭、ラになったものです。
もう一度画像を置いておきます。
構成音をまとめると、
- ルート
- 短3度
- 減5度
- 長6度
の、テトラッドです。完全度のみ、長短ではなく増減で表記するため、短5度ではなく減5度となります。
aug(オーギュメント)や-5(フラットファイブ)上級者コードですが、登場頻度は最初の2つよりはるかに多いです。
単発だとホラーですが、コード進行の中では驚くほど溶け込みます。
わずか3パターンしか存在しない(覚えるの簡単!)
復習です。
Cdimの構成音は、ド、レ#(ミ♭)、ファ#(ソ♭)、ラの4つですよね。
実は、構成音それぞれをルートとしたdimは、構成音が全て同じなのです。
- Cdim=ド、レ#(ミ♭)、ファ#(ソ♭)、ラ
- D#dim(E♭dim)=レ#(ミ♭)、ファ#(ソ♭)、ラ、ド
- F#dim(G♭dim)=ファ#(ソ♭)、ラ、ド、レ#(ミ♭)
- Adim=ラ、ド、レ#(ミ♭)、ファ#(ソ♭)
ご覧の通り、順番が変わっただけなのです。
こちらをパターン1=パターンCdimとすると、あとわずか2パターンしか存在しません。
残り2パターンもこちらでご紹介します。
パターン2=パターンC#dim(パターン1の半音上)
- C#dim(D♭dim)=ド#(レ♭)、ミ、ソ、ラ#(シ♭)
- Edim=ミ、ソ、ラ#(シ♭)、ド#(レ♭)
- Gdim=ソ、ラ#(シ♭)、ド#(レ♭)、ミ
- A#dim(B♭dim)=ラ#(シ♭)、ド#(レ♭)、ミ、ソ
パターン3=パターンDdim(パターン2の半音上)
- Ddim=レ、ファ、ソ#(ラ♭)、シ
- Fdim=ファ、ソ#(ラ♭)、シ、レ
- G#dim(A♭dim)=ソ#(ラ♭)、シ、レ、ファ
- Bdim=シ、レ、ファ、ソ#(ラ♭)
Ⅰをルートとした場合をまとめると、
- パターンCdim=ド、レ#(ミ♭)、ファ#(ソ♭)、ラ
- パターンC#dim=ド#(レ♭)、ミ、ソ、ラ#(シ♭)
- パターンDdim=レ、ファ、ソ#(ラ♭)、シ
わずかこの3組しかないのです。他のコードでは考えられません。
ドミナントコードとして使える
Ⅶdimの構成音は、Ⅴ7(♭9)のルート音を省略したものです。
ルート=Cとした場合、
- Ⅶdim=シ、レ、ファ、ラ♭
- Ⅴ7(♭9)=(ソ)、シ、レ、ファ、ラ♭
このように一致します。
そしてdimコードの特徴は、同じグループのdimコードに置換できる事でしたよね。
つまりⅡdim、Ⅳdim、Ⅴ#dim(Ⅵ♭dim)、Ⅶdimは全て、ドミナントコードとして使えるのです。
※パターンDdimを応用しました。ルートを数字に置き換えれば、どのコードにも応用が利きます。
理屈は置いておいて、ルートから見て2, 4, 5#(6♭), 7のdimは全部ドミナントにできるって覚えましょう。
構成音を見つけたい場合、ルートが存在するパターンから2つ進んだパターンが、ドミナントコードとして使用できると言えます。
例
- ルートがC=パターンCdimということは…→C#dim→Ddim!つまりパターンDdimがドミナント
- ルートがC#=パターンC#dimということは…→Ddim→Cdim!つまりパターンCdimがドミナント
- ルートがD=パターンDdimということは…→Cdim→C#dim!つまりパターンC#dimがドミナント
ここ、すごく大事です。
ルートがCの時【dim】の使い方・響き方をピアノで
パッシングディミニッシュ
【】の部分に注目してください。半音ずつ上昇していますよね。
ディミニッシュの使い方の中で、最もよく使われているものです。
ドミナントの代用
Ⅶdimは本来、V7が入ってドミナントモーションとなるところです。
dimコードという強烈なクセのあるもので置き換えても、この通り自然な響きとなります。
むしろ心地よささえ感じてしまうくらいでしょうか。
置換パターンも置いておきます。ベース音の違いによる雰囲気の変化をご堪能ください。
Ⅱdim
Ⅳdim
Ⅵ♭dim
全部聞いたら、こちらの通常ドミナントモーション(4→5→1)と比較してみてください。
緩やかな下降
ルート以外の全ての音が、半音ずつ下がっていくパターンです。
ルートは最後だけ半音上がります。
もちろんⅦdimは他のパターンDdimに置き換えることができます。
ⅡdimやⅣdimはサブドミナントモーションとなり、やや緩やかな完結感があります。
ですが構成している音はドミナントと同じなので、ねじれが発生し、不思議な余韻があります。
この実践編で全てのdimが、単発では考えられないくらい溶け込んでいるのを感じていただけたのではないでしょうか。
まとめ
おさらいです。
◆ dimコードの解説
◆ ルートがCの時【dim】使い方・響き方をピアノで
- dimはメジャー7thのルート以外全てを半音下げたもの。
- 他のコードと違ってわずか3パターンのみ(他のコードはルートの数12パターン)
- 主にルート音のクリシェ的な使い方「パッシングディミニッシュ」が主流
- Ⅶdim(ルートを含むパターンから2つ進んだもの)は、ドミナントの代用として使える
Cdimのお話でした。
dimコードの初めの記事ということもあり、特徴を全て記載しています。
他のdimコードでもし混乱したら、是非ここに戻ってきましょう。
Cdim | C#(D♭)dim | Ddim | E♭dim |
Edim | Fdim | F#(G♭)dim | Gdim |
A♭dim | Adim | B♭dim | Bdim |
Cm | C7 | CM7 | C6 |
Csus4 | Cadd9 | Caug | C-5 |
C9 | Cm11 | C13 | Cdim |
C#(D♭) | D | D#(E♭) | |
E | F | F#(G♭) | G |
G#(A♭) | A | A#(B♭) | B |