これって才能ないってこと?
そんなの自分じゃ全然わかんないけど…。
無意識のうちにやってるから、自分じゃなかなか気づけないの。
この記事で代表的な悪い癖10個と、その直し方も紹介するから、
ひとつずつチェックしてみて。
◆ 初心者〜中級者が陥りやすいピアノの悪い癖10選
◆ ピアノの悪い癖を直すための実践トレーニング5選
◆ 【Q&A】ピアノの悪い癖に関するよくある疑問
「なんだか最近、思うようにピアノが上達しない…」そんなふうに感じているなら、演奏中に無意識にやってしまっている“悪い癖”が原因かもしれません。
ピアノの癖は一度ついてしまうと気づきにくく、放っておくとどんどん定着してしまう厄介な存在。でも安心してください。
癖は「知ること」と「意識すること」で、少しずつ確実に直すことができます。
この記事では、初心者〜中級者が陥りやすいピアノの悪い癖を10個厳選して紹介し、それぞれの具体的な改善方法や練習の工夫もあわせて解説しています。
「最近伸び悩んでるな」「なんとなく違和感があるな」と感じている方は、ぜひこの機会に自分の演奏を見直すヒントを持ち帰ってください!
ピアノが上達しない原因は“悪い癖”かもしれない
「最近ピアノがうまくならないな…」と思ったとき、努力不足や練習量の問題ばかりを気にしていませんか?
でも実は、演奏中に無意識でやっている“癖”こそが、上達のブレーキになっていることも多いんです。
知らずに繰り返しているミスが上達を止めている?
ピアノは繰り返し練習することで上達していく楽器ですが、ここにひとつ落とし穴があります。
それは「悪い癖も練習すればするほど定着してしまう」ということです。
たとえば、いつも手首が硬いままで弾いていたら、それが当たり前になってしまいます。
つまり、“間違ったフォーム”を練習してしまっている状態なんですね。
自己流練習が危険な理由
「自分なりに工夫して練習してるし、大丈夫!」と思っていても、
実際は自己流で気づかないうちに間違った弾き方を続けている人はとても多いです。
- フォームが崩れても気づけない
- 苦手な部分を避けて弾いてしまう
- 弾けたつもりで通してしまう
これらはすべて、悪い癖が定着する温床になってしまいます。
「弾けてるつもり」が成長を妨げる
ピアノは「なんとなく弾けた気がする」という“感覚”だけで進めてしまうと危険です。
なぜなら、正しく弾けているかを客観的に判断しないと、気づかぬうちに悪い癖がどんどん積み重なっていくからです。
たとえば、以下のような状態は要注意です。
状態 | 実は… |
---|---|
最初の数小節だけよくミスる | 姿勢や手の構えに無理がある可能性大 |
指の動きだけを頼りに覚えている | 楽譜をしっかり読めていないサイン |
録音をしたことがない | 客観視できておらず、癖に気づけない |
「弾けてるつもり」ではなく、「正しく弾けているか」にフォーカスすることが、
癖の矯正にもつながり、長期的に見て大きな成長を生みます。
次のセクションでは、実際に多くの人が悩まされる「悪い癖10選」とその改善策を紹介していきます。
「自分もやってるかも…」と感じたら要チェックです!
初心者〜中級者が陥りやすいピアノの悪い癖10選
ピアノに限らず、「癖」というのは気づきにくくて、でもしっかり演奏に影響する厄介な存在です。
以下にご紹介する10の悪い癖は、初心者〜中級者の方が特につまづきやすい典型例ばかり。
当てはまる項目がないか、ぜひチェックしてみてください!
1. 鍵盤を押し潰すような弾き方になっている
あるある例: 指が寝てしまって、鍵盤にべたっと乗せるようなフォームで弾いている
問題点: 音がこもって聞こえたり、テンポの速い曲で指がもたつきやすくなる
改善法:
- 指の第一関節をしっかり立てることを意識
- ハノンなどでゆっくり指の形を確認しながら練習
- 弾くときに「鍵盤の奥を軽く押すイメージ」で
2. 固まった手首で表現が乏しくなる
あるある例: 手首を動かさず、腕ごと固定して弾いている
問題点: 音のニュアンスがつけづらくなり、演奏が単調に聞こえる
改善法:
- 脱力練習を取り入れる(鍵盤の上で手を軽く上下に揺らす)
- ゆっくり弾きながら、手首が自然に動くかを意識
- 指だけでなく「手首・腕・肩もつながってる」感覚を持つ
3. 正しい姿勢を保てずミスが増える
あるある例: 猫背になったり、椅子の高さが合っていない
問題点: 無理な姿勢はミスタッチや疲労の原因に
改善法:
- 椅子の高さは「鍵盤よりやや高め」「ひじが鍵盤と水平」が理想
- 骨盤を立てて座ることで自然に背筋が伸びる
- 定期的にスマホでフォームを撮影して見直すのも効果的
4. リズム感のズレで演奏全体が不安定に
あるある例: 自分では合ってるつもりなのに、録音を聞くと走ってる・もたついてる
問題点: リズムが不安定だと、どんなに音を間違えなくても「うまく聞こえない」
改善法:
- メトロノームを使った片手練習で基礎固め
- スマホの録音機能でチェック&修正
- 難しいパッセージほど「1拍に1音」レベルまで分解して練習
5. ペダルを使いすぎて音が濁る
あるある例: 常にペダルを踏んでいて、音が混ざってにごっている
問題点: 演奏がぼやけて聞こえ、細かい音の動きが伝わらない
改善法:
- ペダルの基本は「踏む→すぐ離す」の“踏みかえ”
- 特に和音の切り替えごとに踏みかえる習慣をつける
- まずはペダルなしでの練習を基本にするとクリアな音を意識しやすい
6. 譜読みを曖昧にしたまま進めてしまう
あるある例: 雰囲気で弾いてしまい、指番号やリズムを曖昧に覚えている
問題点: 自分の演奏が不安定になり、暗譜も崩れやすい
改善法:
- リズム練習・音読み・指番号確認を分けて行う
- 曖昧な部分は“後回し”ではなく、“集中して取り組む”
- 録音を聞いて「自分で譜面を読み直す」習慣も◎
7. 苦手部分を練習せずにごまかすクセ
あるある例: 間違えるフレーズは毎回適当に流してしまう
問題点: 「ごまかし」が積み重なると、曲全体の完成度が大きく落ちる
改善法:
- 苦手な小節だけを切り出して、反復練習
- ゆっくり→中速→原速というテンポ段階練習
- 5回連続ノーミスを基準にすると◎
8. 音ではなく“指の動き”だけで覚えてしまう
あるある例: 手の感覚だけで弾いていて、楽譜が頭に入っていない
問題点: 一箇所崩れると全体が止まる・思い出せなくなる
改善法:
- 目をつぶっても弾けるかではなく、楽譜を再確認することが大切
- 短いフレーズごとに「音名を口に出して弾く」練習
- 反復ではなく「理解と記憶」を意識する
9. 左手がうるさい・メロディが埋もれる
あるある例: 左手の伴奏が強すぎて、右手の旋律が聞こえない
問題点: メロディの美しさが伝わらず、演奏がのっぺりとする
改善法:
- 左手だけ弱めに弾くのではなく、右手の音を“聴かせる”意識を持つ
- 右手だけでメロディを練習し、音の流れを把握する
- 両手で弾くときは録音してバランスを客観視する習慣をつける
10. 録音や録画でのチェックをしない
あるある例: 練習したつもりでも、実際にどう聞こえているか確認していない
問題点: 自分の演奏を客観視できず、ミスや癖に気づけない
改善法:
- スマホで1分だけでも定期的に録音・録画
- 録音を聞きながら「改善点をメモする」習慣をつける
- 自分の音を客観的に聞くことが最大のレッスン
10個のうち、いくつ心当たりがあったでしょうか?
1つでも当てはまれば、それが“成長のチャンス”です。
こちらを参考にしつつ、習慣化を身につけましょう。
悩んでる人 ピアノ、始めたのはいいけど全然続かなくて…。 やっぱり才能とか集中力の問題なのかな? Noritoism いや、それ全部「仕組み」と「考え方」で変えられるよ。 続かないのは気合いが足りないと[…]
次のセクションでは、これらの癖をどうやって直していくか、
すぐに実践できる5つのアプローチをお伝えします。
ピアノの悪い癖を直すための実践トレーニング5選
悪い癖に気づいても、「どう直せばいいのか分からない…」という方は多いはず。
ここでは、初心者〜中級者の方でもすぐに取り組めて効果が出やすい実践トレーニングを5つ紹介します。
どれも「小さな習慣」でできるものばかりなので、無理なく毎日の練習に取り入れてみてください。
自分の演奏を客観的に“見える化”する方法
癖に気づくための第一歩は、“演奏を客観視する”こと。
スマホの録音・録画機能で、自分の演奏を見返してみるだけでも、
思ったより手首が動いていない、リズムが走っているなど、意外な気づきが得られます。
📌 ポイント:録音・録画チェックのやり方
- 曲全体ではなく、1フレーズだけを録音・録画する
- 見直すときは「音・フォーム・表情」の3点でチェック
- 毎回でなくてOK。週に1回でも続ければ大きな差に
フォームの確認には鏡&スマホを活用しよう
フォームの癖は、鏡やスマホを使えばその場で視覚的に修正できます。
猫背・肘の位置・手首の高さ・指の立ち具合などは、
意識するだけで見違えるように改善することも多いです。
📌 フォーム確認のおすすめ方法
- 鏡をピアノの横に置いて、横からの姿勢をチェック
- スマホで上から(鍵盤越し)に録画してみる
- 手首や指の角度に違和感を感じたら都度修正する癖をつける
「スロープレイ」で正確さを徹底する
速く弾けること=上手いこと、ではありません。
“ゆっくり弾く”ことでしか見えてこない癖や雑さがあります。
スロープレイは、リズム・タッチ・音量・フォームすべてを丁寧に見直すための最強メソッドです。
📌 スロープレイ実践のコツ
- 通常テンポの半分以下のスピードで弾いてみる
- ミスタッチ・音のムラ・手の動きを丁寧に観察
- ペダルを外して弾くと、より細かい癖に気づきやすい
練習パートを分けることで癖をリセット
通して弾いてばかりいると、毎回同じ癖を繰り返してしまいます。
そこで、「練習パートの分割」が効果的です。
苦手な部分・ミスしやすい小節だけを切り出し、
“部分練習 → 接続練習 →通し練習”の流れで進めることで、悪い癖を一度リセットしやすくなります。
📌 練習の分割方法
- 3〜5小節程度の「ミスゾーン」を特定して、そこだけ重点練習
- 通して弾くのは1日の最後だけ
- ミスが減る→癖が取れる→全体の完成度が上がるという好循環に
独学でも変われる!プロからのフィードバックを活かす
自分ひとりでは限界がある部分もあります。
ときには、外からの視点(=他人の耳と目)を借りることも大切です。
- ピアノ教室に通う
- オンラインで動画添削を受ける
- 上級者の友人に見てもらう
といった方法で、「自分では気づけなかった癖」に出会うきっかけが増えます。
📌 効果的なフィードバックの受け方
- 録画した演奏を送ってアドバイスをもらう
- 指摘された箇所はメモしておき、翌日の練習で重点的に修正
- できれば定期的なチェックを依頼するとモチベーションも維持しやすい
これら5つのトレーニングは、どれも“完璧にこなす”必要はありません。
大切なのは、自分の癖に気づいて意識を向けること。
その繰り返しが、確実な成長につながっていきます。
次は、ピアノの癖に関する「よくある疑問」に答えるQ&Aをお届けします。
「それ、気になってた!」というお悩みがきっと見つかるはずです。
【Q&A】ピアノの悪い癖に関するよくある疑問
ここでは、読者の方からよく聞かれる「ピアノの悪い癖」に関する疑問をピックアップしてお答えします。
独学でもがんばっている方、少しずつ上達を感じたい方、きっとヒントになるはずです!
Q. 一度ついた癖は完全に直せますか?
癖は、長い時間をかけて無意識に身についたものなので、一朝一夕には消えません。
でも逆に、意識的に正しい動きを繰り返すことで、必ず上書きできます。
たとえば「手首が固まる癖」がある人は、毎回の練習で“手首の脱力”を5秒意識するだけでも違ってきます。
📌 ポイント
- 「直そう」とする気持ちがあるだけで半分成功
- 録音・録画で“少しずつ変わっていく自分”を確認できると、モチベーションも続きます
Q. 独学で弾いていても正しいフォームに戻せますか?
独学での一番の落とし穴は、自分のフォームが「正しいかどうか」を判断できないこと。
正解の基準がないと、「これでいいか」と思ってしまい、癖が定着してしまいます。
📌 おすすめの対策
- 上手な人の演奏動画をよく観察して、“理想の動き”を脳に焼きつける
- 自分の姿勢や手元を録画して、比較する習慣をつける
- 「見て・真似て・直す」の繰り返しが、独学最大の武器になります
Q. 大人から始めても癖を改善できますか?
大人は子どもより柔軟性が少ない分、「理解してから修正する力」が高いのが強み。
筋肉や反射ではなく、「理屈」や「意識」で動かすことで、確実に癖を直していけます。
💡 大人のピアノ学習で意識したいこと
- 姿勢やフォームは「小さな調整」の積み重ね
- 「なんかおかしいな?」と気づける感覚こそが大切
- 学び直す意識をもてば、癖は年齢に関係なく改善可能です
今回紹介したQ&Aは、ほんの一例です。
ピアノに取り組んでいると、誰でも何かしらの「癖」や「疑問」にぶつかります。
でも、それは“うまくなりたい”という気持ちがある証拠。
「これって大丈夫かな?」と立ち止まれる人ほど、確実に上達していきます。
次は、これまでの内容をふり返りつつ、今日から始められる具体的なアクションをまとめてお届けします。
まとめ|悪い癖を知り、ピアノをもっと楽しく上達しよう
ピアノがうまくならない原因は、練習量ではなく“無意識の癖”にあることも多いということが、この記事でお分かりいただけたかと思います。
ただ、それは悲観すべきことではなく、気づいて、見直して、変えていけるチャンスでもあります。
本記事では、以下のポイントを中心に解説してきました。
- ピアノの上達を妨げる「悪い癖」の正体
- 固まった手首、寝た指、猫背などのフォームの問題
- ペダルやリズムの使い方、譜読みの甘さなども影響大
- 初心者〜中級者が陥りやすい10の悪い癖
- 「左手がうるさい」「録音しない」など、見落としがちな項目も網羅
- 癖を直すための実践トレーニング5選
- 録音・スロープレイ・鏡の活用など、誰でも今すぐできる方法
- よくある疑問へのQ&Aで不安を解消
- 「独学でも直せる?」「大人でも改善できる?」という疑問にも回答
癖は、意識を変えるだけで確実に改善できます。
焦らず、少しずつ、自分の音を見直す時間を持つことで、
「もっと音楽を楽しめる自分」に近づいていけるはずです。
演奏が変われば、音の表情も変わります。
そして、その先には“もっと楽しくて気持ちのいいピアノライフ”が待っています。
今日から、ぜひひとつでも取り入れてみてください!
第5話、その他のピアノ練習法はこちらです。
悩んでる人 ピアノって練習が欠かせないよね。 どんな練習をしたら1番効果的なのかな? Noritoism ただ闇雲にピアノを弾き続ければいいわけじゃなくて、 正しい工夫でかなり効果的な練習が期待できるよ[…]
この記事を書いた人|Noritoism 伊藤 貴雅
ピアニスト・作曲家として活動しながら、「音楽で生きる道をひらく」をテーマに、
ブログ・BGM制作・収益化の実践情報を発信中。
▶︎ 筆者プロフィールはこちら