正直、同じところを何回も繰り返すのって飽きるし、意味あるのかな?
でもね、うまくなる人って、同じ“反復”でもやり方が全然違うんだ。
実はちょっとした工夫だけで、練習の効率もモチベーションもぐっと上がるんだよ。
今回は、ピアノが確実に上達する人がやってる、反復練習のコツや習慣をまとめてみたよ。
練習がちょっと楽しくなるヒントもあるから、気軽に読んでみてね。
◆ 上達を妨げる“逆効果な反復練習”3選
◆ ピアノがうまくなる人の「反復練習」5つのコツ
◆ 続けたくなる!反復練習が楽しくなる工夫
◆ ただの練習が、音楽になる|“響きの変化”に気づく瞬間
「もっと上手くなりたい」そう思って毎日ピアノに向かっているのに、思うように弾けない。
そんな時に聞くのが“反復練習が大事”という言葉。
でも正直、ただ同じところを繰り返すだけでは飽きてしまうし、意味があるのか分からなくなることもありますよね。
この記事では、ピアノが上達していく人が自然とやっている「反復練習のコツ」をやさしくご紹介します。
「練習がつらい」「続かない」と感じる方でも、少し工夫するだけで反復練習がぐっと前向きな時間に変わるはずです。
自分の音に丁寧に向き合いながら、ピアノとの時間をもっと心地よいものにしていきませんか?
反復練習こそ、ピアノ上達の“近道”になる理由
● 脳と指をつなぐ「無意識化」のメカニズム
ピアノを弾いているとき、私たちは指だけでなく脳もフル回転しています。
最初は「次の音はどこ?」「この指で合ってたっけ?」と、いちいち確認が必要ですよね。
でも、反復して弾き込んでいくと、だんだんと“考えなくても指が動く”状態になっていきます。
これは「無意識化」と呼ばれる現象で、筋肉だけでなく脳にも記憶が定着している証拠。
たとえば、自転車の乗り方や箸の持ち方のように、意識しなくてもスムーズに動けるようになる。
ピアノもそれと同じで、繰り返しの中で“体で覚える”ことが上達の第一歩なのです。
●「弾けるようになる人」がやっているシンプルな習慣
ピアノがどんどん上達していく人は、特別な才能があるというよりも、練習の「質」と「習慣」が違います。
彼らに共通しているのは、
- 弾けない部分を見つけたら、そこを丁寧に繰り返す
- 「なんとなく弾く」ことをせず、一音一音に集中する
- 一度にたくさんやろうとせず、“今日はここまで”と小さく区切る
というような、地味だけど確実に積み重なる練習の仕方。
反復練習をただのルーティンで終わらせず、「どうすればもっと良くなるか?」を考えながら向き合う姿勢が、上達への鍵になっています。
● 音楽的センスも磨かれる、反復のチカラ
反復練習というと、「技術的なことだけ」と思われがちですが、実は“音楽的な感覚”も磨かれていきます。
何度も同じフレーズを弾くことで、
- この部分はもっと柔らかくしたいな
- 強弱のニュアンスを変えてみよう
- 少しテンポを揺らすと感情が伝わるかも
といったように、細やかな“音の表情”に気づけるようになります。
これは、繰り返し弾くからこそ見えてくる世界。
技術を高めながら、音楽としての深みも同時に育てていけるのが、反復練習の素晴らしいところなんです。
上達を妨げる“逆効果な反復練習”3選
反復練習はピアノ上達の鍵ですが、やり方を間違えてしまうと、むしろ成長を妨げてしまうことも。
ここでは、ありがちな“やってしまいがち”な3つのパターンをご紹介します。
一つでも当てはまっていたら、今日から少しずつ見直してみるのがおすすめです。
● とにかく回数だけをこなしている
「10回弾けば上手くなる」──そう思って、中身を意識せずにただ繰り返していませんか?
回数を決めるのは悪いことではありませんが、目的や改善点がないまま弾き続けても、効果は半減してしまいます。
むしろ、何となく弾いたその「癖」が体に染みついてしまうことも。
練習中は、たとえば次のような「意識ポイント」を持つだけでも結果が変わってきます。
回数より大事な“意識の質”チェックリスト
- どの音をもっとクリアに出したい?
- テンポは安定している?
- 指の動きに無理はない?
“何を目的に弾くのか”を考えることが、ただの反復を「意味のある練習」に変えてくれます。
● 毎回まったく同じ弾き方をしている
一見安定しているように思える「同じ弾き方の反復」。
でも、実はこれも“伸び悩み”の原因になる落とし穴です。
音楽は常に変化するもの。
毎回まったく同じように弾いていると、表現の幅が広がらず、演奏が単調になりやすいのです。
たとえば、「今日は強弱に気をつけてみよう」「次は少しテンポを揺らしてみよう」といったように、小さな実験を積み重ねていくことが大切。
上達する人ほど、同じフレーズでも毎回“何かを探しながら”弾いています。
そこに、音楽の面白さが生まれていくのです。
● 間違いに気づかず繰り返してしまう
これが一番こわいパターンかもしれません。
間違ったまま何度も弾いてしまうと、そのクセが定着してしまい、あとから修正するのが大変になるからです。
特に注意したいのが、
- 指使いのミス
- 音の長さやリズムのズレ
- 左右のバランスの崩れ
などの「本人は気づきにくいズレ」。
そんな時に役立つのが、スマホ録音や動画での振り返りです。
録音を聴き返すことで、意外なところに気づけたり、第三者の視点で自分の演奏を見直せたりします。
“なんとなく弾いてるな”と感じたときこそ、ちょっと立ち止まって、耳を澄ませてみてください。
それだけでも、練習の質がぐっと上がります。
ピアノがうまくなる人の「反復練習」5つのコツ
反復練習の質を高めるには、ちょっとした“工夫”や“考え方”の違いが大きな差を生みます。
ここでは、上達していく人たちが自然に取り入れている5つの習慣をご紹介します。
● 「何のために練習するのか」を明確にする
「このフレーズ、なんとなくうまく弾けないから繰り返そう…」と思って練習を始めていませんか?
もちろんそれでも効果はありますが、“目的がある反復”のほうが、はるかに上達が早くなります。
たとえば、
- 音が転ばないようにしたい
- 左手のリズムが安定しない
- 強弱のニュアンスをつけたい
といったように、“何を改善したいのか”を明確にするだけで、練習の集中力や成果がぐんと変わります。
● 「一部分だけ」に集中して磨く
うまく弾けないところがあると、つい最初から通して練習したくなる気持ち、ありますよね。
でも、弾けない部分だけを切り取って、そこに一点集中で取り組むほうが効率的です。
例えば16小節ある曲の中で3小節が苦手なら、その3小節だけを“10回じっくり”弾くほうが、全体を2〜3回通すより効果的。
そして、慣れてきたら前後の小節をつなげていく。
パズルのように“部分から全体へ”つなげる感覚で練習していくと、無駄なく着実に仕上がっていきます。
● 「ゆっくり弾く」を徹底する
反復練習で特に意識したいのが、“ゆっくり丁寧に”弾くことです。
実は、ゆっくり弾けないものは速くも弾けない、と言われるほど、この段階は大切です。
ゆっくり弾くことで:
- 指の動きや力の入り方に気づける
- 音の粒をそろえる練習になる
- リズムのズレや粗さに気づける
速さは後からいくらでもつけられます。
でも、最初に雑なまま覚えてしまうと、その修正には時間がかかります。
だからこそ、“急がば回れ”の姿勢が、反復練習では何よりの近道になります。
● 「録音」で自分を客観視する
自分の演奏を録音で聴いてみると、思っていたより弾けていなかったり、逆に意外と良かったりと、たくさんの発見があります。
練習中は弾くことに集中しすぎて、本当の音のバランスや流れが見えなくなっていることも多いんです。
録音して聴くことで:
- 苦手なポイントが明確になる
- 無意識のクセに気づける
- 成長の実感が得られる
というように、単なる記録ではなく“練習のフィードバックツール”としても非常に優秀です。
スマホ1台でできる簡単な方法なので、ぜひ習慣にしてみてくださいね。
● 「記録」をつけて習慣化する
最後のコツは、“やったかどうか”を可視化すること。
ちょっとした練習メモやログを残すだけで、練習が習慣として定着しやすくなります。
▼たとえば、こんな簡単な記録でもOKです:
日付 | 練習した曲・フレーズ | 意識したこと | 気づき・感想 |
---|---|---|---|
4/21 | 前奏3〜4小節 | 左手の粒をそろえる | ゆっくりだと安定する |
毎回でなくても、週に2〜3回メモするだけでも、「自分のピアノとの向き合い方」に意識が向くようになります。
記録することで、継続できていることの安心感や、小さな成長への喜びにもつながっていきますよ。
続けたくなる!反復練習が楽しくなる工夫
反復練習の大切さは分かっていても、「今日はちょっと気が乗らない…」そんな日もありますよね。
ここでは、無理せず、楽しく練習を続けていくための工夫を3つご紹介します。
● やる気が出ない日はどうする?気持ちの切り替え方
「やらなきゃ」と思うほど、逆に手が止まってしまうこと、ありませんか?
そんな時は、練習のハードルを思い切って下げてみるのがコツです。
たとえば、
- 「5分だけピアノに触れる」
- 「1フレーズだけ弾いてみる」
- 「鍵盤を触って1音だけ出す」
これだけでもOKにしてあげると、不思議と気持ちが動き出すことがあります。
脳は「始めてしまえば、もう少し続けようかな」と思いやすい性質を持っているんですね。
無理にテンションを上げようとせず、“静かなスタート”から流れを作っていくのがポイントです。
● 練習の時間帯・環境を変えるだけでも違う
毎日同じ場所・同じ時間に練習していると、気づかないうちに飽きがきてしまうこともあります。
そんな時は、練習環境をちょっとだけ変えるだけでも、気分がリフレッシュされます。
たとえば:
- 朝の光が入る時間帯に練習してみる
- 照明を落として、静かな夜に向き合ってみる
- リバーブをかけた音で弾いてみる
- 窓を開けて自然音とともに練習してみる
“いつもと違う空気感”が、感性を刺激してくれることがあります。
ピアノとの時間に少し彩りを加えることで、練習が「作業」から「自分のための時間」に変わっていきます。
● 「自分へのご褒美」で習慣を味方にする
続けるコツのひとつに、「終わったあとの楽しみを用意する」という方法があります。
いわゆる“ご褒美ルール”ですね。
たとえば:
- 練習できたらお気に入りのカフェオレを飲む
- 30分弾けたらその日は好きな曲だけ弾くタイム
- 練習後はゆったり読書や音楽を聴く時間にする
こういった“やる→嬉しいことがある”というセットを作ると、脳が「練習=良いこと」と認識するようになります。
また、アプリや手帳でチェックをつけるのも効果的。
「自分は今日もちゃんと向き合えたんだ」という小さな達成感が、習慣を育ててくれます。
ピアノとの時間は、競争でも義務でもなく、自分と音を通じて向き合うやさしい時間。
だからこそ、“楽しく続ける工夫”を取り入れることで、反復練習も自然と日常に溶け込んでいくはずです。
ただの練習が、音楽になる|“響きの変化”に気づく瞬間
反復練習を重ねていく中で、ある日ふと「音が違って聴こえた」そんな瞬間を経験したことはありませんか?
これは、ただの“作業”だった反復が、“音楽”として立ち上がり始めたサインかもしれません。
● 回数を重ねた先にある「音のニュアンス」との出会い
同じフレーズを何度も弾いていると、ある時ふと「この音はもっとやわらかく弾きたい」「次の音との“間”が気になる」など、音そのものの“表情”に意識が向く瞬間が訪れます。
それは、
- 指の動きに余裕が出てきたとき
- フレーズの流れが自然になってきたとき
- 自分の音を“聴く耳”が育ってきたとき
に感じられる変化で、機械的な繰り返しから、音楽的な表現への移行点とも言えます。
この“響きの違い”に気づけるようになると、練習がただの作業ではなく、自分だけの音楽を探す時間へと変わっていくのです。
● 僕の実体験:この曲が生まれた背景にある“反復”
僕自身も作曲をしている中で、思いがけないメロディや響きが、何気ない反復から生まれることがよくあります。
たとえば、あるフレーズをただ繰り返していたつもりが、「あれ、このコード、ちょっと変えてみたら?」という気づきにつながったり。
具体的には、日々レコーディングしている即興曲も、日々の練習の中で無意識に弾いていた旋律から発展したものです。
最初はただの指慣らしだったものが、心とつながる“音”になっていく瞬間。
これは、反復練習を地道に続けているからこそ出会える感覚だと思っています。
繰り返しは、飽きるものじゃない。
繰り返すからこそ、そこにしかない“音楽の芽”が生まれる。
そんな風に思えるようになったら、練習はもっと豊かな時間に変わっていくはずです。
まとめ|反復練習を味方にできれば、ピアノはもっと楽しくなる
ピアノの反復練習は、ただの“反復”ではなく、上達と音楽表現の両方を育ててくれる大切な時間です。
とはいえ、やり方を間違えると、思うような成果が出なかったり、気持ちが続かなくなることもあります。
だからこそ、“反復練習とどう向き合うか”が、ピアノライフの心地よさを大きく左右します。
今回の記事では、以下のポイントを中心にお伝えしました:
- 反復練習は「無意識化」と「表現力」の両面を育てる近道
- ありがちな失敗は、「回数だけをこなす」「同じ弾き方で繰り返す」「間違いに気づかない」
- 上達していく人は、目的を持ち、部分に集中し、ゆっくり・丁寧に積み上げている
- 録音や練習記録を活用することで、練習の質と継続性がアップする
- 気分が乗らない日は「ハードルを下げる」+「環境を変える」+「ご褒美で楽しむ」がカギ
- 何度も弾いた先に、“音の表情”や“響きの変化”に気づく瞬間が訪れる
反復練習は、決して苦行ではありません。
小さな気づきや手応えを大切にしながら、自分のペースで向き合っていくことが何より大切です。
無理なく、やさしく、でも確実に。
あなたの音楽が、反復のなかで少しずつ輝きを増していくことを願っています。
よかったら、練習中のBGMとしてNoritoismの静かなピアノ音楽もぜひそばに。
あなたのピアノ時間が、もっと心地よくなりますように。
第5話、その他のピアノ練習法はこちらです。
悩んでる人 ピアノって練習が欠かせないよね。 どんな練習をしたら1番効果的なのかな? Noritoism ただ闇雲にピアノを弾き続ければいいわけじゃなくて、 正しい工夫でかなり効果的な練習が期待できるよ[…]