ピアノの反復練習をしていても上達を実感できない…
間違ったものを知っておくことも大切だよ。
◆ ピアノの間違った反復練習の方法3つ
ピアノに限らず何事も上達するためには、反復練習が避けて通れません。
脳に繰り返し刷り込むことにより、テクニックとして記録するためです。
本記事では、ピアノの正しい反復練習の方法と、間違った方法をそれぞれご紹介します。
1日24時間は誰しもが平等に与えられた時間。出来るだけ効率的に使いたいものですよね。
ピアノの正しい反復練習の方法4つ
- 超短期的な目標を持つ
- 僅かな変化をつける
- 練習と睡眠がセットであることを理解する
- 短い部分を繰り返す
全て意識しなければならないわけではなく、どれか1つでも取り入れることによって、反復練習の効率は劇的に上昇します。
それでは、1つずつご紹介します。
1, 超短期的な目標を持つ
これくらいのレベル感で構いません。大切なのは、ハードルを設置することなのです。
しかも、必ず越える必要はありません。
大切なのは、何かに向かって反復練習をしているという事実です。
ちょっとしたゴールを設定することによって、無意識でもそれに向かって努力しようとします。
そして達成できた暁には、自己肯定感アップと達成感で心が満たされることでしょう。
2, 僅かな変化をつける
何度も何度も同じように反復するのではなく、僅かな変化をつけながら繰り返すことが大切です。
ちょっと強弱意識しよう。ちょっとオンテンポに近づけてみよう。ちょっと情感たっぷりめに弾いてみよう。
これくらい僅かな、けれど確実に前と違った形で練習することで、効率は何倍にもなるという研究結果があるほどです。
1番取り入れやすいのは、ハノンです。
ハノンは、なんと冒頭に変化のバリエーションがご丁寧に記載されています。
1日1つずつ変えていくだけでも、かなりの効果が期待できるでしょう。
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3, 練習と睡眠がセットであることを理解する
記憶は、睡眠時に脳へ定着するようできています。
少し難しい言い方かもしれませんが、練習しそれができるようになるということは、練習した情報が脳に定着し、再現可能となる状態ということです。
反復練習中いくら目標設定しても、いくら変化をつけても一向に上達しないからといって、腐らなくてもいいんです。
寝て起きたらできるようになっているということも、たくさんありますから。
気にせずに工夫を繰り返し、練習し続けましょう。そしてたっぷり寝ましょう。
4, 短い部分を繰り返す
最初から最後まで通して練習して、すぐに暗譜できるという方は稀でしょう。
普通そんなことをしたら、うっすらとした練習を何度も何度も繰り返し、いつまで経っても厚みが出ないという悲しい結末を迎えることになります。
先に進みたいという、はやる気持ちは抑え、少しずつ練習していきましょう。
躓くところは、何度表面をさらったところで何度もまた躓きます。
ならしっかりと傾向や対策を把握することが、帰って近道になります。
急がば回れ!です。
この4つのどれかを意識することで(もちろん全て意識できるに越したことはありません)
反復練習は劇的に効率化へと進化を遂げることでしょう。
ですが、その中でも間違った方法を一つでも取り入れてしまうと、全てが無駄になってしまいます。
掛け算に0が加わるだけで、何を掛けても0になってしまうのと同じです。
予め間違った方法を把握し、それを避けることでそんな最悪の事態を免れることができます。
ピアノの間違った反復練習の方法3つ
- ただ繰り返している
- そもそも間違っている
- そもそも回数が足りていない
アイスが溶けてずり落ちてしまったら、もう二度と味わうことが出来ません。
そんながっかりから回避するための処方箋が、こちらの3つを予め把握しておくことです。
1, ただ繰り返している
実はある程度のレベルなら、この方法でも上達することが出来ます。
上達を実感することができるからこそ、この落とし穴にはまってしまうのです。
ある程度というのが大事で、それ以上のレベルにはいつまで経っても到達することが出来ません。
そのうち限界が見え、嫌になり、練習をやめてしまうでしょう。
その理由は、ただただひたすら同じことを繰り返してしまっていることなのです。工夫が大切。
2, そもそも間違っている
間違ったものを繰り返しているので、上達するはずがありません。
上手くいかないけどとにかく頑張ろう!という、根気のある真っ直ぐな努力家さんがこの罠に陥りやすいです。
弾き始めの際は是非、楽譜を毎回見直すつもりで望んでみてください。
間違いを正すこともできるし、「僅かな変化をつける」に繋げることもできて、一石二鳥です。
3, そもそも回数が足りていない
回数が全てではありませんが、そもそも最低限の回数練習しているのか、今一度振り返ってみましょう。
目安になる回数や時間は人それぞれなので具体的に記載しませんが、
伸びを感じられない時は「もう3回」を合言葉にしましょう。
もちろんただの反復ではなく、毎回練習方法を変え、小さなゴールを設定した、魂のこもった3回です。
脳に刻み込むようなイメージで回数を重ねていくことも、基本ですがとても大事なことなのです。
反復練習のまとめ
おさらいです。
◆ ピアノの間違った反復練習の方法3つ
- 正しい反復練習のキーワードは、目標、変化、睡眠、短い反復
- 間違った反復練習のキーワードは、平凡な反復、そもそもの間違い、回数不足
反復練習のお話でした。
繰り返し繰り返し練習を重ねていくことは、楽ではありません。
ですが、正しい方法で地道に積み重ねていくことによって初めて、見たこともない景色に辿り着くことが出来ます。
それは、反復練習を重ねてきた人たちにしか辿り着けないご褒美です。
数々の名曲を弾きこなす自分、自由自在に作曲する自分…そんなあなたになれる方法のひとつが、正しい反復練習なのです。
第5話、その他のピアノ練習法はこちらです。
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