ベースがないと、どうなっちゃうの?どう弾けばいいい?
バンドだとベーシストがいるけど、そういう場合どうするの?
低音を大事にすることで楽曲のバランスを整えるよ。
バンド内の立ち位置も含めて、弾き方をご紹介するよ。
◆ ベースを意識したい理由と弾き方
◆ バンドにおけるピアノの役割
ピアノにおけるベースラインを主に担当するのは左手なので、左手の使い方と置き換えてもいいでしょう。
左側が低音なため、ベースラインが美しく響くかどうかは左手の使い方次第なのです。
本記事ではピアノにおけるベース部分の役割、弾き方、そしてアンサンブルでの立ち位置についてご紹介します。
縁の下の力持ちであるベース。演奏の基礎を支える方法を身につけましょう。
ピアノにおけるベース部分の役割3つ
こちらの3つです。
- キーを印象付ける
- メロディを際立たせる
- ドンシャリ感で耳馴染みを良くさせる
1つずつ解説していきます。
キーを印象付ける
ベース音をしっかり意識して演奏することで、リスナーに対し、キーをしっかり印象付けることができます。
よって、第一印象をバッチリ決めるのに重要な役割を果たします。
逆にキーを印象付けないようなベースばかりだと、ぼやっとした印象になり、最悪もう聴くことをやめてしまうかもしれません。
キーを印象付けるためにすることは、今鳴らしているコードをちゃんと理解して弾くことです。
ほとんどの場合左手の小指がベース音に関わっているので、そこに意識を持ちましょう。
ちなみに、必ずしもベース=低いとは限りませんし、左手の小指が絶対弾くわけではありません。
ベース音はどの音なのか、耳で判断しながら意識することが大切です。
なぜ耳を強調するかというと、ベース音はコードを目で見れば一目瞭然だからです。
聴かせたい音を聴かせたい音で、自分が鳴らせているかどうかが大切です。
メロディを際立たせる
メロディに彩りを添えるために、一生懸命ベース音を意識するんです。
コードを押さえているとき、左手をアルペジオで演奏するとき、1番最初の音(コードの場合は1番低い音)が、ほぼほぼベース音になります。
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左手の中でほんの少しだけ、最初の音を大きく鳴るように意識して弾いてみてください。
のっぺりとした演奏と違ってメリハリが出て、メロディがとても輝きを放ちます。
ドンシャリ感で耳馴染みをよくさせる
ドンシャリでミックスされた曲は、とても耳馴染みいいものです。
ベース音を弾くときは、中音域を弾くときよりもやや大きめを意識しましょう。
「中音域を弾くときよりも」というのがポイントです。
ベースを意識したい理由と弾き方
意識する=目立たせるというものではありません。
むしろ逆で、ベースは意識していないと曲の中で1番目立ってしまいます。
目立ちすぎないことを、意識するのです。
物理の分野になってくるので詳細は省略しますが、強く長く震えるということは、それだけ大きな音が強烈に響くということです。
メロディを司る高音域は、何も意識しないと小さな音で鳴ってしまいます。
1番届けたいのはメロディなのに。テーマなのに。主題なのに。(これ全部ほとんど同じ意味です)
テーマを届けたいから、意識して小さく弾くんです。
ベースラインの弾き方(作り方)
まずはコードのルート音を意識してみましょう。
ルート音を継続的に鳴らしているだけでも、しっかりしたベースラインとなってくれます。
慣れてきたら、オルタネイトに(5度と交互に)挑戦してみましょう。
オルタネイトのベースラインを採用している楽曲は多く、身につけば強力な武器となります。
もっと慣れてきたら、和音を無視しない程度にメロディックなアレンジにしてみましょう。
始めは和音の構成音を順番に弾くだけで、随分とメロディックなベースラインになります。
ジャズでよく使われる、ウォーキングベースというテクニックがあります。
まるで楽譜や鍵盤の上を軽快に歩いているかのように、一定のリズムで自由に動き回るグルーヴィーなベースです。
和音を邪魔せず、かつ和音やメロディーに彩りを与えるためには、コードの知識が必要不可欠となります。
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最終的には、ノリを演出するためにリズム感が1番大切になってきます。
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バンドにおけるピアノの役割
オーケストラだと意味合いが少し変わってくるので、より分かりやすく、バンドでの役割をご紹介します。
そして役割分担に重要なのは、音色<音域です。
ピアノはどの楽器のポジションも取る事ができます。かなり広い音域をカバーしているからです。
他の楽器の例を踏まえ、バンドの役割を整理しましょう。
楽器(ピアノ以外)
リズム : ドラム
ベース : ベース
バッキング : ギター
リード : ギター
メイン : ボーカル
音域
※ドラムは除外します。
低
↓
↓
高
ピアノはこの全てをカバーできる稀有な楽器です。
キーボードと置き換えても構いません。
何でもできちゃうので、音楽の可能性をとっても広範囲に広げることができます。
基本的に楽器のポジションは、抜けている音域に入っていくのがセオリーですが、
あえて被せて厚みを出したり、同じ音を弾いたり(ユニゾンといいます)、オールマイティーな働きができます。
今回はベースのお話なので、ベーシストとの役割分担について。
ユニゾンするとき以外、ベースラインはベーシストに任せます。
ですがコードをより際立たせるために、ルート音を丁寧に鳴らしましょう。
ベースラインではなく、ルート音です。動き回るのではなく、コードの根っこの部分です。
特に大切に鳴らすようにしましょう。
ピアノのベース音まとめ
おさらいです。
◆ ベースを意識したい理由と弾き方
◆ バンドにおけるピアノの役割
- ピアノにおけるベース音の役割は、キーを印象付け、メロディを際立せ、ドンシャリ感を出すこと
- ベースを意識したい理由は、テーマをしっかり届けるため
- バンドにおけるピアノの役割は、全部網羅できるからこそセンスよく立ち回る
- ベースラインはベーシストに任せるが、ルート音は丁寧に被せる
主に左手で弾くことが多いベース部分。
左手の奏法のひとつとして把握してもらえたらいいなと思います。
役割を理解し、効果を最大化することで、音楽はより輝きを増したものになっていきます。
第8話、その他のピアノ奏法はこちらです。
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