使うことでどんなメリットデメリットがあるのかな。
そもそもどうやって選んで、どう使ったらいいのか…
ひとつの大きなテーマに対して、よりニッチな領域を表す言葉が
「ロングテールキーワード」だよ。
徹底解説しちゃうから、是非使いこなして欲しいな!
◆ ロングテールキーワードのメリットとデメリット
◆ ロングテールキーワードの選び方
◆ ロングテールキーワードを使った記事執筆の注意点
ロングテールキーワードについて知り、運営することによって、ブログに人を集めることができます。
ビッグワードで検索表示される事が集客の近道。その過程にあるのが、ロングテールキーワードでの検索表示です。
本記事ではそんなロングテールキーワードについて徹底解説します。
収益を上げるためには、まず人を集めること。そのための大きな武器となってくれます。
ロングテールキーワードの基礎知識
- ロングテールキーワードとは?
- ロングテールSEOとは?
まず、これらについて解説していきます。
ロングテールキーワードとは?
キーワードには3種類あり、
- 検索数の多いビッグキーワード 例:ピアノ
- 検索数が次に多いミドルキーワード 例:ピアノ コード
- 検索数の少ないロングテールキーワード 例:ピアノ コード 生活
このように分類されます。
さて、こちらをご覧ください。
縦軸を販売金額、横軸を販売個数として、左から高い順に並べてグラフを作成した場合に、左上から右下へなだらかな曲線を描いていきます。
販売金額が少ない商品群が長い尻尾の様に見えることから、ロングテールと呼ばれています。
キーワードで考えた時、左に行くにつれビッグキーワード、右に行くにつれロングテールキーワードだと思ってください。
月間検索回数が10,000回を超えるようなビッグキーワードを軸にして、3〜4の単語数で構成される傾向にあります。
あくまで一般的な目安ですが、月間検索ボリュームが1,000回未満だと少ないものになり、ロングテールはこちらに該当します。
企業の成功例
大手ECサイトを運営するAmazonは、ロングテール戦略で大きな成長をとげたと言われています。
当時、人気の少ない商品を買う方法がなかったのですが、Amazonは人気のない商品もECサイトを通して販売することで、ニッチな需要に応えました。
実は通常のビジネスにおいて、2割の人気商品が売上の8割を占めていると言われています。(パレードの法則といいます)
インターネットにおいては、このパレードの法則とは異なるケースが多いと、2004年にアメリカの雑誌Wired Magazineの編集長、クリス・アンダーソンが提唱したのが「ロングテール理論」です。
ロングテール理論では、人気のあるヒット商品の売上よりも、普段買われることの少ない商品の合計の売上の方が、大半を占めていると言います。
上記のような感じで、人気ではないけどコアなファンがついている商品は、販売経路さえあれば確実に売れていきます。
ロングテールキーワードも同じように、ニッチなキーワードを狙って記事を書くときに使うキーワードです。
ロングテールSEOとは?
よく検索される特定の一単語のキーワードの上位表示を狙うのではなく、複数単語の掛け合わせのニッチなキーワードを狙うSEO戦略のことを言います。
例えば、「SEO」のようなビッグワードは競合が強いですが、「SEO おすすめ 本」のようなロングテールキーワードであれば、上位表示を狙うことも可能です。
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、記事をたくさん執筆することでビッグワードに対抗する必要があります。
ロングテールキーワードのメリットとデメリット
メリット6つ
もう少し詳細を記載すると、このようになります。
- ロングテールキーワード記事そのものが上位表示されやすい
- 安定的に集客できる
- ニーズを捉えたコンテンツを作りやすい
- 音声検索との相性が良い
- 購買意欲の高い人がアクセスしてくるからコンバージョン率が高い
- 積み上げることでビッグワードも狙える
1, ロングテールキーワード記事そのものが上位表示されやすい
ロングテールキーワードは複数語句の組み合わせで構成されるため、単ワードに比べて検索される回数が少なく、競合が狙っていないキーワードであることが多いです。
競合が少ないということは、競合がひしめくビッグキーワードに比べて上位表示されやすいのです。
また、企業は外注が多く中身が薄い、真新しいコンテンツがないことも多いと言われています。
ニッチな箇所を攻めやすいロングテールキーワードは、個人ブロガーにとって必須の戦略と言えるでしょう。
2, 安定的に集客できる
検索ボリュームが少ないロングテールキーワードは、大手サイトがわざわざ労力をかけてまで狙ってこない傾向にあります。コストがかかるからです。
競合、それもドメインパワーの強い大手に狙われることも少ないということは、一度上位を獲得してしまえばその後安定的なサイト流入が確保できるということにつながります。
また、順位が変化した場合でも、そもそも検索ボリュームが少ないので流入の変動も少なく、サイト全体の急激な流入の減少を防ぐことができます。
特定のビッグキーワードに依存せず沢山のキーワードで流入を獲得しておけば、サイト全体でリスク対策ができるのです。
コンテンツひとつあたりの流入数が少なくても、コンテンツ数を増やせば、安定的な集客を見込めるサイトを作ることができます。
3, ニーズを捉えたコンテンツを作りやすい
複数のキーワードが設定されるため、ビックキーワードに比べて、コンテンツのテーマは明確になります。
「ピアノ」のようなビッグキーワードの対策をする場合、ピアノの「曲」や「練習法」、「YouTuber」などテーマをいくらでも広げることができるので、コンテンツの作成難易度が上がります。
一方ロングテールキーワードであれば「ピアノ 練習法 初心者」のようにテーマが絞り込まれるため、
キーワードに対してユーザーが具体的に何を求めているのか意図が把握しやすく、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを提供しやすくなります。
4, 音声検索との相性が良い
国内ではまだそれほどですが、アメリカなど海外では音声検索が急激に増加しています。
音声検索では話し言葉になり、入力されるキーワードが短い単語でなく長い文章になる傾向があります。
よって、単ワードであるビッグキーワードの検索頻度は、必然的に低くなっていきます。
たとえばMacBook Proを買いたいユーザーがいた場合、文字入力の場合は「MacBook Pro」で検索します。
しかし、音声検索の場合は「MacBook Proを買いたい」というように、会話のような自然言語的なキーワードが一般的です。
複数語での検索や文章に近い検索が増えることにより、ロングテールキーワード対策の重要性は今後ますます高まることが予想されます。
5, 購買意欲の高い人がアクセスしてくるからコンバージョン率が高い
訪問者をPV(ページビュー)、コンバージョン率をCVR(ConVersion Rate)といいます。
ロングテールキーワードはユーザーの意図が明確である場合が多くコンバージョン率が高まる傾向にあります。
「楽譜」よりも「楽譜 初心者 アニメ」は、検索回数は落ちるものの、アニソンを初心者でも弾ける楽譜を購入しようとしている意図が明確に分かります。
意図が明確であるということはニーズが顕在化している状態、つまりコンバージョンに繋がりやすいのです。
6, 積み上げることでビッグワードも狙える
ロングテールキーワードのコンテンツを大量に執筆することで、間接的にビッグキーワードのコンテンツを上位表示させられる効果があります。
例えばビッグキーワードで検索した場合に、表示されるようにしたいカテゴリページがあるとしましょう。
そういう場合、そのカテゴリの下で、ロングテールキーワードで対策したコンテンツを多数作ります。
すると、内部リンクでつながったカテゴリページの評価が押し上げられ、ビッグワードを獲得しやすくなるのです。
また、さらにサイト全体の評価を上げることにもつながります。
大きな資本で攻める企業サイトがカバーしにくいロングテールキーワードを狙えば、個人サイトでも企業サイトに勝つことだってできます。
また、Googleは、読者に役立つ記事(有効性の高い記事)を上位表示させると明言しています。
メインキーワードから順を追ってロングテールキーワードを定めることで、Googleから評価を受ける要素の一つである「Webサイトのテーマ性の統一感」を持たせることができます。
つまり、ロングテールキーワードによってブログ内容を充実させることは、ライバルや企業と十分戦えるということなのです。
デメリット3つ
基本的に、すぐにわかりやすい効果が望めるものではないと思っていてください。
- 一度に大きな流入を見込めない
- 大きな成果が出るまで時間がかかる
- 類似コンテンツの量産につながる
それでは、ひとつずつ解説していきます。
1, 一度に大きな流入を見込めない
ロングテールキーワードは検索ボリュームが小さいキーワードです。
1ページあたりの、流入へのインパクトが小さいことは、デメリットのひとつです
あくまで記事単体ではなく、ブログ全体やロングテールキーワードのコンテンツ全体で効果を見る視点を持ちましょう。
大きな数字流入がなくても、落ち込むことはありません。
2, 大きな成果が出るまで時間がかかる
ロングテールキーワード対策は、検索ボリュームが小さいキーワードを狙ったコンテンツを大量に追加する手法です。
つまり、実施してすぐに成果がでる手法ではありません。
コンテンツの管理体制や制作体制を整え、安定して記事を提供できる体制を整える必要があります。
また、効果検証はあらかじめ中長期的な目線を持って行うようにしましょう。
短期で評価を受け、効果の出ない施策として打ち切られるのはもったいないです。
すぐにでも効果が出ないからといって、ここでも落ち込むことはありません。
3, 類似コンテンツの量産につながる
ロングテールキーワードは複数のキーワードを掛け合わせるのが特徴ですが、掛け合わせ方によっては大して意味合いが変わらないパターンもあります。
例えば、「ピアノ 練習法」と「ピアノ 上達法」ではキーワード自体異なりますが、意味合いはほとんど同じです。
類似キーワードでコンテンツを量産できても、閲覧するユーザーには「同じような内容のコンテンツばかりでつまらない」と思われ、すぐに離脱されてしまうかもしれません。
しかし、コンテンツの量産に満足して類似コンテンツになっていることに気づかないことも多々あります。
ユーザーにとって有益になるコンテンツ作成ができるよう、マインドマップで記事や見出しを管理する癖をつけておく事がおすすめです。
それでは、ここからいよいよ実践編です。
ロングテールキーワードの選び方
- 軸となるメインキーワードを設定する
- ディレクトリ構造で考える
- 記事で対策する
- 選ぶ
- 最適な検索ボリューム数のものを採用する
- 便利なツール
それでは、ひとつずつ解説していきます。
軸となるメインキーワードを設定する
サイトやサービスを一言で表す(サイトのテーマになっている)ビッグキーワードを選定します。
ビッグキーワードを決めたら、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの順でキーワードを選びます。
ビッグキーワードから選ぶことで、コンテンツのテーマ性に統一感を持たせられます。
また、スタートをビッグキーワードとすることで、検索需要が極端に少ないキーワード群を選んでしまうことを避けられます。
ディレクトリ構造で考える
一般的にWebサイトは、このような構造をとるものが多いです。
- 第一階層(TOPページ)
- 第二階層~第三階層(カテゴリページ)
- 第四階層(記事ページ)
これをディレクトリ構造といい、内部リンクがつながりやすいため、Googleがクローリング(周遊)しやすく、
Webページを検索結果上に載せるための登録作業がスムーズになります。
そしてこのディレクトリ構造は、ロングテールキーワード対策においても大きな力を発揮します。
狙うべきビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードをリストアップできたら、
メインキーワードは第一階層、ミドルキーワードは第二階層~第三階層、ロングテールキーワードは第四階層、
というように、キーワードごとにディレクトリ構造を意識して分類をしていきます。
記事で対策する
第四階層である記事においても、ロングテールキーワードを随所に散りばめることで、ロングテールSEOが可能となります。
- タイトル
- サブタイトル
- リード文
- 内部リンク
階層が下に下に進むにつれて、詳細を書いていくイメージを持ちましょう。
選ぶ
ロングテール記事のキーワードの選び方は、「ビッグワード+関連キーワード」です。
関連キーワードとは、ビッグワードと一緒に検索されることの多いキーワードや、サジェストキーワードです。
例えば、Googleの検索窓に「ピアノ 初心者」というビッグワードを入力すると、サジェストワードが表示されます。
「楽譜」「独学」「曲」などがサジェストワードです。
ロングテール記事は、このようなサジェストワードを参考にしつつ、キーワード選定していきましょう。
最適な検索ボリューム数のものを採用する
ロングテールキーワードは、積み重ねていくとビッグワードでもSEO上位を狙うことが可能です。
例えば、「ピアノ 初心者」というビッグワードを狙うために、
「ピアノ 初心者 楽譜」「ピアノ 初心者 練習法」「ピアノ 初心者 独学」などのロングテールを1つずつ狙っていきます。
「ピアノ 初心者」1,727↑ 内部リンク ↑
- 「ピアノ 初心者 楽譜」162
- 「ピアノ 初心者 独学」66
- 「ピアノ 初心者 曲」164
上記のように、まずはロングテールキーワードで上位を狙います。
その後、ビッグワードの記事へと内部リンクを設置することで、ロングテール記事へのアクセスをビッグワード記事へとつなげる事ができます。
実際は1,000以下がロングテール、10,000以上がビッグワードという認識で大丈夫です。
1,000以下であればどんなに小さいキーワードでも問題ありません。
あまり気にせず、どんどんニッチな記事を増やしていきましょう。
便利なツール
サジェストワードの一覧を一発で表示してくれます。
ビッグキーワードを検索窓に打ち込んだら、スペースキーを押してみましょう。
自動的にサジェストワードをいくつか出してくれます。
ラッコキーワードとセットで使うことで、検索ボリュームを把握する事ができます。
これらの詳しい使い方は、こちらでご紹介しています。
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ロングテールキーワードを使った記事執筆の注意点
- 最低でも記事に3,000文字以上意識する
- 該当カテゴリの記事を増やす
使い方を覚えるだけで、一貫性を持って執筆する事ができます。
最低でも記事に3,000文字程度を意識する
ロングテールキーワードとはいえ、SEOはコンテンツが命です。
検索意図を満たしつつユーザーを100%満足させる記事を書くには、最低でも3,000文字ほどが必要です。
正直1記事1,000文字ほどでは、ロングテールといえども上位を狙うことは厳しいでしょう。
文字数が絶対というわけではではありませんが、最適なコンテンツを作り上げる目安として意識しましょう。
ロングテール=情報量が少ないという場合が多いので、コンテンツ内容が充実したロングテール記事を投下することで、上位表示が見込めるようになります。
該当カテゴリの記事を増やす
狙いたいロングテール記事のキーワード選定が完了したら、あとはコンテンツ内容が充実した記事を増やしていきましょう。
キーワード選定をしてからコツコツと記事を積み上げていくことで、ビッグワードでも上位表示させられるようになるはずです。
繰り返しになりますが、直近の結果に一喜一憂する事なく、根気強く積み上げて初めて、勝者の資格を得る事ができます。
ロングテールキーワードまとめ
おさらいです。
◆ ロングテールキーワードのメリットとデメリット
◆ ロングテールキーワードの選び方
◆ ロングテールキーワードを使った記事執筆の注意点
- ロングテールキーワードは実際の検索で1番使われているもの
- 大きく集客を見込むための種まきであり、即効性があるものではない
- 大から小へ、カテゴリ単位で作り上げていくイメージを持つ
- コンテンツを大切に、一貫性を持って積み上げるというブログ運営の基本的なことは一緒
ロングテールキーワードのお話でした。
1番イメージしやすいのは、あなたがGoogleで何かを検索するときの姿を想像してみることです。
大体、ある程度具体的なものを検索しているはず。それがまさしくロングテールキーワードです。